「ゆゆしい音色」③:指 【同人小説】

6月10日。 1週間前の梅雨入り宣言。その割にはまだ今年の雨の日は少ないけれど、たしか今日の太陽が隠れたのは正午を回ったあたり。空はみるみる曇りはじめ今は泣くのを必死に堪えたしかめっ面でこっちを睨んでいる。濃子の車に戻ったところで意識がふっと薄れる。目眩。豆電球一個分くらい視界が暗くなる。忘れてたけど…