マンガ・アニメのジト目キャラについて
こんにちは。あかごひねひねです。
僕はジト目の女性キャラが好きだ、ということに最近気づいたので、ジト目について書こうと思います。
ジト目って分かります?漫画やアニメで少し半目なキャラいるでしょ?ジトーっていう目の。あれがジト目です。
いいですよね、ジト目。
ジト目ってたかが目の形、と思う人もいるでしょう。でも、そこには長い歴史の中で培われてきた、ある種の法則というか、お約束のようなものがあるんです。というか、あると勝手に思ってます。
正統派ジト目
とりあえず、ジト目キャラをいろいろ紹介していきましょうか。
まず、多くの人が人生で最初に出会うであろうジト目といえば、「名探偵コナン」の
灰原哀
ですよね。
あと、ジャンプを読んでる男の子はこの正当派ジト目を受け入れて成長しているのでしょう。「ニセコイ」の
宮本るり
この二人は、僕の好きなジト目のお約束にかなり忠実でなおかつメジャーなジト目です。
さらに紹介するなら、連載が終わって久しいですが「魔法先生ネギま!」の
綾瀬夕映
もメジャー少年誌の連載に出てきた正当派ジト目でしょうね。
この三人の共通点は
・メインヒロインではない
・クールであまり感情を表に出さない
・いわゆるツッコミキャラである
・主人公やヒロインの理解者である
などです。僕はこれらをそのままジト目キャラのお約束設定だと思っています。4つ目は恋愛が絡む少年マンガだけのお約束かもですが。
この、設定のお約束含めて、僕はジト目が好きなんです。
ジト目はなぜ魅力的か
先ほどのキャラたちの共通点をさらにまとめるなら「準レギュラーのオトナ」といったところでしょうか。
少年誌ジト目キャラは常に一歩引いてものを見る少し「オトナ」なポジションをとります。それ故、感情を乱されずクールで、ツッコミで、なにより物語の当事者であるレギュラーにはなれない。あくまで準レギュラーなのです。
そんなジト目のキャラクターの魅力が最大限に発揮されるのはいつかというと、それは、そのお約束が崩れた時です。クールなのにウッカリしたり、彼女らが「当事者になりたい」という思いを持つ=レギュラー陣に対する恋愛感情などによって、ジト目キャラはきらめきを放ちます。
灰原は時折、コナン=新一に恋愛感情を持っていることを臭わせていますし、宮本るりは、どうも主人公の親友である集を意識している節があります。
ネギま!の綾瀬夕映は親友ののどかのネギ先生に対する恋いを応援するつもりが、途中から自分もネギ先生に惹かれていることに気づいて葛藤します。
さらに、これらのジト目キャラがみんなロリっぽいキャラクターであることにご注目下さい。
作者はまず、ロリっぽいキャラにオトナな性格を当てはめて、そのギャップでこちらの心をつかみます。
そして、そのキャラにごくたまに感情を少し表に出させたり、弱さを見せさせたりするのです。すると見た目の幼さも相まって「本当の自分」感が出て、とても心を打つのです。
すばらしいダブルパンチです。(ちなみに、ロリっぽい見た目じゃないジト目キャラとしては「るろうに剣心」の高荷恵や「one peace」のニコ・ロビンなどがいます。)
そして、この特徴をすべて兼ねそろえ、かつて一世を風靡したジト目キャラがいました。メインヒロインの人気をしのぎ、多くのオタクに「俺の嫁」といわしめた、そう。『涼宮ハルヒの憂鬱』の
長門有希です。
キャラのルーツはエヴァの綾波レイ(僕はエヴァ見てません)という声もありますが、この長門の一挙手一投足を長門ファンは食い入るように見つめ、そこから感情を読みとろうとしました。
原作でもアニメでも長門はほとんど感情を顔に出したりすることはなく、それでいて『涼宮ハルヒの消失』ではその感情が主人公に向けられているということを、物語的事実として提示しました。
これはズルいですよね。長門の感情のヒントはいっぱい出しておいて、決定的場面は書かない、描かない。長門自身には語らせない。こんなことされたら、そりゃみんな妄想しますよ。二次創作の同人誌書きますよ。
そうなのです。ジト目キャラは妄想をかきたてるのです。故に、彼女らは二次創作で輝くのです。
灰原哀にしても綾瀬夕映にしても長門有希にしても、物語の流れ的にヒロインでないキャラのその恋は基本的に悲恋です(宮本るりは違いますが)。
そのほぼ確定したバッドエンドを、妄想のハッピーエンドに変えてくれるものこそ、二次創作なのです。
今やってる『長門有希ちゃんの消失』ってマンガとか、そのifのみで作られた作品ですからね。
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とまあ、少年誌のジト目+長門有紀を紹介しながら、僕のジト目に対する思いを書きましたが、もう少しジト目キャラ紹介をしたいと思います。
思いつく順なのでぐちゃぐちゃです。悪しからず。
ジト目キャラいろいろ
『けいおん』中野梓
良いですね。あずにゃん。もちろん、HTTの中で一番好きです。「けいおん」は男性が出てこない作品ですが、少年誌におけるジト目から主人公など男キャラへの思いを、先輩(特に唯)への思いというかたちに変えてジト目のお約束を成立させてくれています。
最終話の「卒業しないでよ」のシーン、最高でしたよ。
『ご注文はうさぎですか?』チノ
良いですね。ココアとの関係性があずにゃんと唯のそれによく似ています。ただ、「けいおん」が永遠に続く箱庭ではなくキャラクターを進級させ、その先に卒業という別れを用意したのに対して、ごちうさはそういった大きい仕掛けが作れないので、どうしても悲恋っぽさは失われてしまいますが。そして、それをさしひいてもチノちゃんは最高に可愛いですが。頭の上のおじいちゃん含めてめっちゃかわいいですやん。
『みなみけ』南千秋
良いですね。みなみけもほのぼの日常箱庭萌えマンガですが、ごちうさよりもギャグ成分が多めでしょうか。長女・春香へのシスコンというネタが仕込まれているせいで目が曇りがちですが、あずにゃん&唯、チノ&ココアと似た関係なのは、むしろ次女・夏奈に対してでしょう。突っ込んでよし、泣いてよし、無表情でも全然よし。あと、アニメ版の声が好きです。ジト目キャラって、「オトナ」を表現するためか、少し低めの、でもハスキーじゃない声がつけられることが多くて、そういうところも好きなんですよね。
『トモちゃんは女の子!』郡堂みすず
良いですね。しかし、まだ単行本も出ていない漫画のキャラだからアマゾンの商品でサンプル画像代わりになるものがない。
星海社のTwitter4コマ、「ツイ4」からです。ツイ4のこの連載はこの子を見るために毎日読んでると言っても過言ではない。王道パターンであるヒロインの理解者ポジション。主人公の友人にノリの軽い茶髪がいて、そいつがやたらと「みすずちゃん可愛い」と作中で言います。その二人がくっつく気配は今のところないですが、男キャラ、その友人、ヒロイン、ジト目の関係性としては「ニセコイ」に近いです。単行本作業のため、男キャラ(ヒロインのトモちゃんはこいつのいことが好きだが、女あつかいしてもらえない)が「俺と郡堂、一時期付き合ってた」という爆弾発言をかましたところで連載が止まっていましたが、先日再開されました。
『WORKING!』山田・杏子さん
良いですね。この作者の描くキャラクター、ジト目率が高い気がする。この二人の他にもやたら「普通である」ことにこだわるジト目の女の子がいましたが、本編にあまり出てこないので割愛します。
山田はジト目界では珍しい「屈託のないジト目」です。一歩引いて物事を見ている訳でもなく、クールという訳でもない。どちらかと言えば普段から幼いキャラクターです。ただ、何巻かは忘れましたが、マンガの舞台となるファミレス「ワグナリア」の屋根裏で生活している山田が、遅く帰って店から閉め出され、泣くシーンがありました。このシーンと、その後「お母さん」と言って泣いたことを隠そうとする山田は、ジト目キャラらしい二面性が垣間見えて可愛かったですね。
杏子さんは山田とは違いクールなジト目キャラで、大食いだったり妙に抜けていたりします。しかしツッコミキャラではなく、むしろド天然のボケキャラです。なので、クールで性格的にもツッコミキャラだけど抜けてたり天然な部分があるというジト目のお約束パターンよりはもう一段浅い、クールな外見だが中身は幼いという、表面的なギャップを持つキャラといえるでしょう。しかし、その分ジト目キャラ特有の感情を表に出さないという特性がめちゃくちゃ強いです。幼い頃から可愛がってきた八千代が佐藤とくっつく際などは、無表情のまま動揺している姿がなかなかぐっとくるものがありました。
『鉄仮面のイブキさん』伊吹さん
良いですね。秋葉原の本屋で衝動買いしてしまいました。まさにジト目好きのためのマンガ。泣いても笑っても端から見れば無表情のジト目ヒロインだなんて。最高ですね。そして常に無表情なのに挙動はけっこう可愛いという。的確にツボをついてきます。そんな伊吹さんがクラスの男子の間でも隠れた人気者なのがまた良いです。僕は男に媚びてないジト目が肯定される設定に弱いのです。自分と同じ趣向を作品内の人々の中に見るからかもしれません。
『銀魂』月詠・九兵衛
良いですね。メジャーな少年誌の人気連載にもう二人ジト目がいたのを忘れていました。
月詠もやはり少年誌のジト目の基本パターンの、クール、ツッコミ、主人公が好き、準レギュラー、の要項を満たしていますね。さらに酒乱、天然というギャップもしっかり持っている。空知先生、抜かりがありません。九兵衛も同様にジト目のお約束を満たしています。彼女の場合は好きな相手がお妙さんですが。たまに女の子の服装をして出てくる回、とても良いですよね。あと、それはそれとして、ボクっ娘って、すごく良くないですか?僕は大好きです。
『フォトカノ』実原氷里
良いですね。すみませんこれだけPSvitaのゲームです。「フォトカノ」は女の子の写真を撮って仲を深めていく恋愛シミュレーションゲームです。実原はポートレートが苦手で主に風景を撮っている後輩の女の子。ジト目で、クール。そして可愛いげがある。
フォトカノが良いのは、というか恋愛シミュレーションゲーム全般にいえることでしょうが、ちゃんと実原エンドが用意されている点です。何度もいうようにジト目キャラはその特性から恋愛は基本的に悲恋になりやすく、見事主人公と結ばれてめでたしめでたしー!という展開は基本的にありません(僕は未読ですが「俺の妹がこんなに可愛いわけがない!」というラノベでは黒猫というジト目キャラと主人公が一度付き合うものの結局別れる、という話も聞きました。物語の構造的にジト目キャラを幸せにすることは難しいのです)。そんな中にあって、ジト目キャラを中心に話を進めることが出来、ジト目キャラの恋が実るストーリーが存在する恋愛シミュレーションは、ジト目キャラ好きにとって、というか、僕にとってどれだけ嬉しい存在であったことか。ちなみに実原は小さい口でハンバーガーを食べるのが可愛いです。
そのほかのジト目
他にも『鬼灯の冷徹』のミキちゃん・お香さん・唐瓜の姉、『NEW GAME』の滝本ひふみ、『空の境界』の両儀式、『あずまんが大王』のヨミ、『おじさんとマシュマロ』の若林、『這い寄れ!ニャル子さん』のクー子、『バーナード嬢曰く。』の神林しおり、『高校球児ザワさん』のザワさん、『生徒会役員共』の萩村スズ・魚見さん、『教えて!ギャル子ちゃん』のオタ子、アニメ『四畳半神話大系』の明石さん等々、ジト目キャラは少年誌・青年誌・WEBマンガ・萌え4コマ雑誌など多くの媒体の様々なジャンルのマンガに登場し、枚挙にいとまがないのですが、疲れたのでこの辺でやめます。
気持ち悪い記事書いてすみません。ジト目キャラが可愛いマンガあったらコメントとかで教えて下さい。
それでは、また。