【M-1】どんなに面白い漫才をしても、だれかの手下になるしかない芸人たち【2015感想ていうか想像】
青木です。
M-1グランプリ2015 からもうすぐ2週間。
本番前にこんな記事を書いたのですが、
M-1 2015の審査員が歴代王者9人では“ショボい”?
松本は?たけしは? こりゃ、今のテレビ界を象徴することだと思う。
M-1 2015審査員は歴代チャンピオン――。
たけしタモリさんま、そして松本人志以外に「権威」をつくれなくなったテレビについて。
これに対して、
あかごひねひねから長ーーーーーーーーいラインがきました。
あかごひねひねによる
「なんで権威って生まれなくなったんやろう」
という想像。
せっかくなので全文ここに載せますね。
ふざけなしです。
権威の手下はずっと権威になれない
この前のM-1の記事を見てちょっと考えたんやけど、なぜたけしやタモリやさんま、ダウンタウンの後に権威は出てこないのか。
結論として思ったのは、権威の手下はずっと権威になれないし、権威になるには手下がいる、ということ。
例えば、たけし・タモリ・さんまのビッグ3の前のお笑い界の大物は欽ちゃんや、ドリフとかだと思うんだけど、ビッグ3からはその辺の先輩の手下っぽさを感じない。同じことはダウンタウンにも言えて、誰かの手下だった時期が、彼らからは感じられない。
逆に、例えばたけし軍団の中から、お笑い界の権威が生まれることはちょっと想像できないし、同じことはダウンタウンの手下の今田、東野とかにも感じる。
じゃあ、手下だった時期が無い芸人が権威になれるかというと、例えば爆笑問題なんか誰かの手下だったイメージは無いけど、権威っぽさはない。
お笑い界の権威と呼ばれるような人物に共通しているのは、「既存の権威に媚びずに頭角を現し」、「売れてからは取り巻きが形成された」ことかなと思う。
たけしは軍団。さんまは司会の番組に出る芸人たち。タモリはいいとも。ダウンタウンはごっつやガキ。それぞれ取り巻きが出来ている。そこからさらに芸能界全体に彼らの影響力は広がっている。例えばタモリがもし、いいともに起用されず、あのファミリーのような取り巻き連中がいなかったら、言動が全く現在と同じだったとしてもはたして現在の彼の持つ大御所っぽさを感じられただろうか。
大物以外は全員だれかの手下
そしてこれは、君が記事に書いたなぜ現在のテレビは権威を作れなくなったのか、という問題の答えにもつながっているように思う。つまり、現在のお笑い界は、全体がタモリやたけしやさんまやダウンタウンといった大物先輩芸人の手下になってしまってる状況なのではないか。
そもそも、権威とは大御所と言い換えてもよいと思のだけれど、「大御所」と「大物」は若干ニュアンスが異なる。大御所は現在も大物である必要はなく、かつて一世を風靡した、みたいなポジションでも成立する。
上岡龍太郎や、笑福亭仁鶴、桂文枝なんかは、別にめちゃくちゃテレビの露出があるわけではないけれど、「大御所」として成立した。
しかしここ数年間、「大物」と「大御所」がイコールで結ばれる時代が続いた。
芸人の消費のサイクルは以前に増して早くなり、大ブームを起こしても「一発屋」どまりで「大物」にはなれないことも関係してるかもしれない。
また、仮に長期的に売れても、お笑い界全体の空気が大御所=大物のファミリーになる方向に傾いているため、そこから抜け出せない。
芸能界の新陳代謝がにぶっている
君が次期ビッグ3になって違和感のない人物として挙げた中居、マツコ、大泉洋の3人が芸人ではないのも、その呪縛からは離れているからではないかと思う。
(以下の記事参照)
そして、その3人が権威になるために必要なものは、僕のこれまでの話の流れでは「手下」になる。これも感覚的に納得してもらえるかなと思う。
マツコや中居や大泉は、既存の権威の手下としてではなく頭角を現したが、まだ彼らの手下までは獲得していない。
かつてのお笑い界は、一つの勢力が一時代を築き、それを新しい勢力が乗り越え、引導を渡すという形で進んできた。
しかし、ビッグ3及びダウンタウン以降、その新陳代謝が鈍っているのは何故か。
完全に想像だが、いや、最初からここまでずっと完全に想像なんだけど、いわゆるバラエティ番組など、芸人のパーソナルな部分を見せる番組が増えたことが原因ではないだろうか。
芸人は、その業界の性質上、どうやったってリアルでは先輩芸人の手下にならざるを得ない。しかし、いわゆる「ネタ」であれば、先輩芸人を超えることが出来る。
しかし、現在、テレビでその「ネタ」を見せる機会は以前に比べて激減している。
当然、テレビの中の若い芸人は、誰かの手下として振る舞い、認知されることが、露出のメインになる。
手下になったら、ずうっと手下
一度手下キャラを見せてしまえば、先輩が死ぬか引退するまでその枠を抜け出すことは難しい。
そもそも、芸人がスターダムを駆け上がる、その階段がもはや機能していない。
革命的に面白いコンビが現れて、例えばM-1で優勝したとして、その先に何が待っているか。
彼らは複数のバラエティ番組に出演出来るかもしれないが、それもあくまで先輩方の手下として末席を汚す機会に多く恵まれるだけである。
もはや、どんなに面白い漫才やコントを作っても時代の寵児にまではなれない。
頭一つ抜け出した次の瞬間、先輩芸人の手下であること、下っ端の三下の雑魚であることをお茶の間に大暴露し続けなければならないから。
だから結果的にこの数年間は「漫才がめちゃくちゃ面白い中堅」が大量に生まれたのだと思う。
なんか自分でも話の方向がわけわからなくなってきたので、この辺で書くのやめます。
ではでは。
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みなさんの感想も教えてください!
あ、今週土曜(19日)に
M‐1グランプリについて
みんなで気軽にしゃべったり聞いたりするイベントをやります。
カフェでお茶を飲みながら。青木参加予定。
◎『M−1茶話会』
○2015/12/19(土) 19時〜22時ごろまで?
○喫茶フィガロ(京都市左京区田中上大久保町13-2ネオコーポ洛北1階)
○料金500円(1ドリンクつき)
そろそろM-1についてしゃべろうか。
テレビ好きもお笑い好きも。話してもよし聞いててもよし。
ちょっと熱く語っても変人扱いされないぞ。
取り急ぎ。
さらに追記…千原ジュニア、有吉のほかに「権威」になりそうな芸人。丸山交通公園さんから「小藪さんは?」と言われました。あー確かに。小藪さんがタレントでなく大物芸人となっていけば、とっても審査員は似合う。
取り急ぎ。
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