『スターウォーズ/フォースの覚醒』を観る前に。スターウォーズの原風景(※ネタバレなし
小学校4年生のときに当時僕らの授業を担当していた図工の先生が僕らの通っていた小学校にピーター・メイヒューという俳優さんを招くということがありました。スターウォーズの旧三部作シリーズでチューバッカを演じていた方です。どういう経緯でこのイベントが組まれたのかは、当時子どもだったのでまったくわかりません。その先生というのが美大かなにかの同級生に鳥山明のアシスタントがいるという人で、嘘か真か、そのつてで自分は魔人ブウのモデルになったなんていう噂が当時学校に流れていました。見た目もちょっと似ていたので先生が自分で「僕はトランクスのモデルになったんです」なんて言うと生徒の誰かが「魔人ブウでしょ」って言うやりとりがお約束にもなっていました。今思うとチューバッカの件は本当にその先生の人脈があってのことだったのかもしれません。
そのとき、20年越しに復活したビックリマンやゾイドといったものがちょうど30代くらいだったその先生と僕らとの共有言語になっていました。それで先生にお願いするとディバイソンかなんかのイラストをかなり精密に描いてくれる。とても子煩悩な先生でした。まだその言葉が今ほど普及する前でしたが、その先生は完全なヲタクでした。
チューバッカが学校の体育館にやってくる直前、先生は図工の授業をまるまる潰して黒板に時間軸を書き出し「4・5・6・1・2・3」と数字を書き入れるとスターウォーズの新・旧三部作のあらすじを説明し始めました。2000年なのでEp1とEp2公開の間の時期になります。当時の僕にはなんだかよくわからないけれど1年くらい前に「スターウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」が話題になっていたというのはなんとなく知っていて、ペプシコーラのおまけになっているボトルキャップについた気味の悪い人形くらいのイメージしかない。そもそも主人公がどれなのかわからない。それで先生の話を聞いていくともっとわからなくなる。先生の説明がわからないのではありません。登場する話が10歳そこそこの頭では想像できない。あらすじがすすむごとに疑問は増えていきます。「なんでそんなに腕とか足とかを切るんだ」「溶岩に落ちてなんで生きてるんだ」「なんで父親と殺しあうんだ」「なんで公開されてない映画の話を知ってるんだ(Ep2、Ep3)」「1年間石にされるってなんだ」「フォースってなんだ」
「チューバッカは新しいシリーズには出ていないよ」と言われてTSUTAYAに行って旧作のどれかを借りてきて見るのですが、なにかが途中からはじまったという感じばかりで全然のめり込めない。2000年、そのときまだ「スターウォーズ」は僕にジャバ・ザ・ハットと奴隷姿のレイア姫と石になったハン・ソロというトラウマを残したに過ぎませんでした。(続く
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