飄々舎の新企画 「The 3分」をはじめます。
玉木(@tamakisei)です。
今月、飄々舎は東京に行くことになりました。
(11月26日(土)の19時ごろ〜 都内某所です! 詳細追って告知します!)
超・久々にあかごひねひねさんに会ったら、「東京に行くのにコンテンツが足りない!」と言っていたので、これまた久々に玉木とひねひねさんで音声を録りました。
あかごひねひねさんが、その場で思いついた企画。
その名も「The 3分」。
愛しいダサさがある名前で気に入っております。
3分たったらアラームが鳴ってトーク仕切り直し。
というのを繰り返すだけなのですが、深夜テンションも相まって、なんだかすごく楽しかったです。気づけば20本録りくらいしていました。
川
で、騒がしいと大好評の我々のトークに、せめてもの「癒し」をプラスするべく、
くそ寒い中、近所の川に行って1時間くらい暮れゆく川の映像を撮ってきました。
ランナーや家族連れに怪しまれた甲斐あって、心休まる風景をおさえることに成功。
ひねひねさんには内緒でムダにスタイリッシュな編集をほどこしてみました。
今日から1日1本を目標に、3分ずつ更新していこうと思います。
ふとした空き時間に見てみてください。
ちなみに、川の映像を撮影した11月6日17時ごろ、関西では地震がありまして。
ちょうど3分頃にカメラが揺れております。貴重な記録映像としてもご覧ください。
それでは、どうぞ!
◎トーク内容◎
・「The 3分」とは?
・自己紹介
・「カップラーメンのかやく」問題
ひつじのあゆみさんとの企画も東京行く前にできたらいいな。
初・東京(11月26日(土)の19時ごろ〜 都内某所)よろしくお願いします!
取り急ぎ。
飄々舎の面白イベントをおすすめ。次回は初・東京!11/26(土)19:30〜 @新宿ラピス
飄々舎と申します。
京都で劇団、大喜利イベント、学生演劇祭を企画運営してきた人たちとネタツイッタラーが一緒になって「面白いかもしれないこと」を続けています。
メンバー:あかごひねひね、鯖ゼリー、玉木青、ひつじのあゆみ。
気ままな時事雑談↓をしたり
こういう企画↓に挑戦したり、
デタラメな企画会議↓をしたり、
朝5時から7時間しゃべるモーニングショーをしてみたり、
「紙」でできたものの即売会(「カミックマーケット」、通称「カミケ」)を主催したりしています。
(これまでのイベントの感想はこちら→
◎一部抜粋
「飄々舎さんのイベントを見てきました。今回は、あかごひねひねさんと青木白さんとで、企画案を出しつつ試しつつのトークライブという感じでした。特に知ってる人でもないお二人なのに(じゃあ何で行ったんだよという感じですが)2時間半ちゃんと見応えがあってすごいなあと思いました。」
「飄々舎("さん"付けた方が良いのかな…?)のイベントへ。めちゃくちゃ面白くて途中涙が出るくらい笑った。トークで間が持ち続けるの凄い。ちょくちょく、ぐらいの頻度で京都でこういう面白いイベントが開催されていると非常に嬉しい。」
続きを読む
ボブ・ディラン、ノーベル賞受賞おめでとう!!
どうも。あかごひねひねです。
ボブ・ディディランがノーベル賞を受賞した。ディランの歌詞は以前から文学的な評価の対象となっていたし、ノーベル賞も「とるかも……?」とはずっと言われていたので、全く寝耳に水ではないにせよ、やはり驚いた。
さて、僕はボブ・ディランが大好きなのだが、特にディランの歌詞について深い考察を述べられるわけではないし、ディランの生い立ち(ディランは自伝を書いたり自分の過去を話したりするが、どうも嘘八百を並べたりしてつかめない男なので確定的な話はできない)や、経歴について書くのも、ウィキペディアという便利なものがあるのに面倒だ。
しかし、せっかく大好きな歌手がノーベル賞をとったのだから、何か書きたい。そこで、おめでとうの思いをこめて、個人的に好きなディランのエピソードや映像などを3つほど紹介していきたいと思う。
エピソードその1「30周年コンサートでめちゃくちゃ不機嫌」
ボブ・ディランのデビュー30年アニバーサリーコンサートには、様々な大物アーティストが参加した。エリック・クラプトン、ジョージ・ハリスン、ニール・ヤングなど、彼を愛してやまない後輩や同輩たちがすばらしいステージを展開する間、祝われている当人のディランはといえば、外のバスの中で寝ていたらしい。そして最後にゲスト全員がステージに上がって(寝起きの)ボブ・ディランとともに一曲披露した。
ディランの歌い方は普段から歌うたびに節回しやメロディーが変わるのだが、この時もヤケクソなのかと思うくらいに雑でグダグダなアレンジをしまくって歌っていた(ちなみにそんなアレンジも僕はめちゃめちゃかっこいいと思う)。そして、録画を見ているとエリック・クラプトンやジョージ・ハリスンの歌う時の歓声に比べて、ディランへの歓声が明らかに少ない!そりゃこんなゲスト目当ての客ばっかりだったら、バスで寝ていたくもなる。
ちなみに、このコンサートの映像にはディランのヤケクソボーカルと、明らかに差がある歓声、序盤のマイク?トラブル(トム・ペティの歌が最初切れる)、がちゃんと入っているバージョンと、全く同じ映像でディランのアレンジはマイルド、ディランにも大歓声、そしてマイクトラブルなしの再収録アフレコ版が存在する。てか、ライブ映像の音だけ再収録して被せて出すってどうなんだよアメリカの会社。画像綺麗なDVD版でディランの口元映さずに、クラプトンの横顔とか映してるよアメリカの会社。
どちらもニコニコにあったのでどうぞ。
エピソード2「ウィー・アー・ザ・ワールドでスティービー・ワンダーにディランっぽい歌い方を教えてもらう」
ディランはアフリカのチャリティのために企画された楽曲「ウィー・アー・ザ・ワールド」に参加しているが、メイキング映像でも明らかに浮いているしキョドっている。まるで借りてきた猫のよう。挙げ句の果てに「スティーブ、ちょっといい?」って頼んで「どうやって歌えばディランっぽいか」をスティービー・ワンダーにレクチャーしてもらって自分のパートを録音した。ディランっぽく歌ったあとに自信なさげな表情を浮かべるディランがかわいい。あと、多分、出演者の中で一番テンションが低い。合唱パートでもカメラはかたくなにディランを映さない。よっぽどつまらなそうにしていたのか。自分から参加を希望していながら。かわいい。
エピソード3「孫の幼稚園に行って幼稚園児に怖がられる」
タイトルそのままのエピソード。これは割と最近。そりゃ、あんな悪魔みたいな声したじいさんが来たら怖いだろう。このニュース知った時は爆笑した。ディランかわいい。
(元記事)
まとめ:みんなもボブ・ディランを好きになろう!!以上!!
おまけ「ライブでディランにめちゃめちゃ遠慮するミック・ジャガー」
少し前にYouTubeで見つけた映像。偉大な先輩のディランにめちゃくちゃ気を使うミック。最初のマイクをセットするところとか、子分感すら漂う。ディランはこの時期太り気味。
ボブ・ディラン関連のいろいろ
- アーティスト: ボブ・ディラン
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 1997/08/06
- メディア: CD
- 購入: 5人 クリック: 79回
- この商品を含むブログ (75件) を見る
- 作者: ボブ・ディラン,菅野ヘッケル
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2005/07/16
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 53回
- この商品を含むブログ (46件) を見る
第五回よまいでか『肉体の悪魔』
早熟の天才をあげたら枚挙にいとまがない。
文学・小説の分野にしぼったとしても、ランボー、久坂葉子、知里幸恵、石川啄木、果ては乙一にいたるまでよりどりみどりだ。
三島由紀夫や太宰治が子供のころに書いた小説を読んでみても、今のぼくでも書けないくらいの文章力があって、なんだか悲しくすらなってくる。
今回取り上げるのは、そんな早熟の天才のひとりに数えられる、レイモン・ラディゲの『肉体の悪魔』です。
まずはこのラディゲについて少しだけ来歴を書いてみようと思います。
フランスはパリ近郊に生まれたラディゲは14歳から詩を書き始め、雑誌に投稿、大詩人コクトーらと親交を結びます。この『肉体の悪魔』は16歳から18歳にかけて執筆され、20歳で夭逝します。コクトーはあまりのショックに阿片漬けになったとのこと。
ぼくが15、6のころといえばひたすらゲームをやったり漫画を読んだりしていて、とてもじゃないけれど文学なんてほとんど興味がなかったし、ここで描かれるような情熱的なロマンスなんて微塵もありませんでした。
そう、この小説のすごいところ、ラディゲのすごいところはその題材が恋愛であるところなのです。
何を小癪な、とちょっだけ思ったのは秘密です。
登場人物は語り手である「僕」と、その恋人マルトです。あらすじはwikiを引用すればこんな感じ。
1917年、第一次世界大戦の最中、「僕」は年上の女性マルトと恋に落ちた。
マルトには出征中のジャックという婚約者がいて、間もなく二人は結婚したが、その時にはマルトのジャックに対する愛は冷めていた。
夫が前線で戦っている間、「僕」とマルトは毎晩のように愛し合った。
そんなある日、マルトが「僕」に打ち明けた。妊娠したことを……。
このアウトラインだけみると、おじさんとかおばさんがすきな普通のエロ小説に見えるかもしれませんが、この「僕」とマルトの場合はその年齢に特徴があります。
「あたしは、あなたの一生を不幸にしたくはないんです。あたし、泣いてるの。だってあたし、あなたにはお婆さんすぎるんですもの」
この台詞を「僕」に対していったマルトの年齢は19歳。
19歳で「お婆さんすぎる」というわけです。ぼくは25歳です。もう棺桶に全身を突っ込んでいるというわけです。
早熟ということは、その分早く大人になり、そして老成するということであって、若くして倦怠を知ってしまうということでもあります。
恋人にこんなことを言わせる「僕」はどういう人物なのでしょう。
先生は皮肉にも僕をドン・ジュアンと呼んだ。僕だけが知っていて、級友たちは知らない作品の名を引用してくれたことが、僕には特にうれしくてたまらなかった。
ドン・ジュアンとはドン・ファンのことであり、プレイボーイの代名詞。モリエールが演劇を作っていたり、モーツァルトがオペラにしていたりする人物のことです。
日本だったら、「よう、光源氏!」というようなものでしょうか。
このとき「僕」は12歳。12歳にしてドン・ジュアン呼ばわりです。こんなことを小学生に対していう教師もどうかと思いますが、とにかく「僕」は相当若くして文学に親しみ、同時に女性に対しても積極的に情熱を注いでいた、というわけです。
ぼくが12歳のときは、たぶんどうやったら子供ができるか、どころか男女の違いもよくわかっていなかったくらいだと思います。すごい。
少し成長した「僕」は、ボードレールを愛するマルトと知り合いになります。ここで出てくるのがボードレールというのも、いかにもという感じです。このマルトには第一次世界大戦に出征している恋人ジャックがいますが、彼女は「僕」の若さの虜になってゆきます。
このジャックは『惡の華』を読むことをマルトに禁止していました。
『惡の華』とはボードレールの詩集。押見修造がこの世界観から漫画を書いてアニメにもなったので、知っている人は多いかもしれません。
中身はといえば、例えばこんな感じ。
――ああ、悲し!「時」が命を齧るのだ、
姿の見えないこの「敵」は、人の心を蝕んで、
僕らが失う血を啜りいい気になって肥え太る!
おお。「美女」よ?汚れて清いまなざしは
綯いまぜて徳と不徳を撒き散らし、
そなたは酒の酔いと似る。
堀口大學・訳
この辺り、ジャックとマルト・「僕」の間には、隔たりがあります。マルトと「僕」は耽美主義・悪魔主義を信望する側の人間。若さと美貌を余すことなく活用して、そうして太く短く、頽廃していくことを将来づけられる運命だったのかもしれません。
さて、マルトに恋した「僕」はといえば、
マルトに恋を抱いていた僕は、ルネや、両親や妹たちのことは愛さなくなっていた
恋愛は僕の心の中で、マルト以外のすべてを麻痺させてしまった。
僕は、自分より前に彼女の肉体を目ざめさせた男を呪った
といった具合に、燃え上がっていきます。金爆の「元カレ殺す」だとか清竜人の「痛いよ」じゃないけれど、こうした独占欲は共感できる部分があるので、なんだか胸が詰まってしまいました。
マルトは妊娠し、そうして物語は破滅へと向かっていきます。
人間が倦怠や苦悩で死ねないのが残念だった
そう「僕」は独白しますが、彼はわずか16、7年生きただけで人生の倦怠を知ってしまうわけです。
何かに熱中していたときほど、それが終わってしまった後の虚脱感は激しいもので、しかも永遠に続くかと思われる時間というものは得てして唐突に終わります。
一度でも恋愛をしたことのある人間なら、この辺りのうつろな感じには共感を抱くのではないかと思います。
物語もさることながら、この『肉体の悪魔』には若書きゆえだろう、アフォリズムじみた、一行詩のような文章がそこかしこに登場します。
恋愛も詩と同じで、恋する者は、どんなに平凡な人間でも、自分たちこそ新機軸を出しているように思い込むものだ
こうした「強い」言葉たちが、単なるエロ小説から芸術の域まで小説を持ち上げていっているのではないかと思います。
僕とマルトの恋愛模様には、三島由紀夫など日本の作家も影響を受けており、川端康成は『みずうみ』の中で、この小説を引用しています。
そうして、すべての出来事の裏には「第一次世界大戦」があるというのが、この恋愛に背徳的なイケナイ味を与えていることを最後に書いておきたいと思います。
なんだか、ただあらすじをなぞるだけになってしまいましたが、失われてしまった青春の輝きを幻視したい人は読んでみてはどうでしょう。
他の人の50年を20年に凝縮した人間は、その故に早くして恋愛の甘美と人生の倦怠を知ってしまい、ただ生きているだけの苦しみを味わうことになる。
たとえ20年でなくとも、今おまけの人生を歩んでいると自認している人たちには何かしらのショックを与えてくれる一冊ではないかと思います。
――生きて来たのが悲しくて、生きているのが悲しくて!
彼女が泣いているのだと、気がつかないか呆気者!
前回↓
リクエストどんどん募集中です!
「高畑裕太 釈放」(飄々舎の時事雑談 第5回)
玉木です。
ネット上のチャットを利用した「時事雑談」。
お久しぶりの第5回です。
今回も チャットの制限時間は30分。(30分たつと自動的にチャットが終了する仕様です)
テーマは「高畑裕太 釈放」
それでは、どうぞ。
すみませんでした。
24HOUR TELEVISION ドラマスペシャル2016 「盲目のヨシノリ先生~光を失って心が見えた~」 [DVD]
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2017/02/08
- メディア: DVD
- この商品を含むブログを見る
まれ~また会おうスペシャル~ 前編『僕と彼女のサマータイムブルース』 後編『一子の恋~洋一郎25年目の決断~』 [DVD]
- 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ
- 発売日: 2016/01/22
- メディア: DVD
- この商品を含むブログを見る